スーパービジョン・教育分析について
当クリニックでのスーパービジョン・ 教育分析では、技法・知識の獲得ではなく、まして権威づけや肩書でもなく、治療者(セラピスト)自身の感受性を磨くことを最も大事にしております。
そういう意味では、治療をする・される人は、ともに目指す方向は一緒だと思っております。
医療・援助職の方々が、担当するケースをより深く理解・表現しようとすることを通して、自身についての理解を深め、ケースと自身が循環・螺旋のように深まっていく事を目指して、お手伝いしたいと思います。
私自身、当クリニックの前身である津川クリニック院長 津川俊一先生にほぼ毎週、教育分析を受け続けて十数年になります。津川先生は、精神分析家カレン・ホーナイ女史に師事し森田療法とも邂逅した近藤章久先生に、同様に二十年以上の間、教育分析を受けていました。
私は実際に近藤先生にお会いした事はないのですが、残された著作・画像・音声や津川先生を通して、近藤先生のメッセージは、知的理解や情緒的共感にとどまらず、直観力を磨き、より体感的・直接的にクライエントの存在を感じ取ろうとする態度、また、本当に腹の底から自分が感じた事を表現しようとする態度が、セラピーの根本なのだ、と受け取っております。
そして、カレン・ホーナイと近藤章久先生の流れを汲み、脈々と自然と共生してきた日本の文化やその底流にある精神性・感受性に根差した精神療法を深めていくことを使命と思っております。
対象
医師、看護師、臨床心理士、精神保健福祉士、スクールカウンセラー、他のカウンセラー(産業カウンセラー、各認定心理士等)、教員、保育士、福祉士等の対人治療・援助職の方々
スーバービジョン(SV)
グループSV
5人前後の基本的には固定した医療・援助職の方々をメンバーとしてクローズドなグループで、年単位で行います。
メンバーが交代でケースを出し、スーパーバイザーとともに、メンバー内で臨床場面について検討をします。
各々のパーソナリティが響き合うことで、ケースについての理解を深まっていきます。
個人SV
医療・援助職の方に、ご自身の抱えるケースについて個別でスーパーバイズいたします。
ある局面についてアドバイスや、継続して面接されているケースなど、ご希望をお聞きして話し合った上で、受けさせていただきます。
頻度および期間も、1〜数回程度の短期的なものから、年単位で継続する面談まで、ご相談に応じさせていただきます。
教育分析
カウンセリングとは、「カウンセラーとともに、自分の気持ちを言葉にしてやり取りすることを通して、まだ自覚していない本心をわかっていこうとすること」だと思っております。
教育分析とは、医療・援助職の方々自身が、実際にカウンセリングを受けることです。
研究会・近藤章久記念『精神療法セミナー7・20』
定期的にクリニックでケースカンファランスを開き、お互い刺激し合って研鑽に努めております。
年に一度は、近藤章久記念『精神療法セミナー7・20』と題し、外の会場を借りて、普段より少し大がかりなケースカンファランスを開いています。
近藤先生存命中は、この会に必ず出席して下さっていたそうです。
よくあるご質問
- スーパービジョンや教育分析はどれぐらいの頻度で受ければいいのでしょうか?
- 頻度が多いほど深まりやすいとは思いますが、特にこうしなければいけない、という決まりはなく、ご相談により柔軟に対応いたします。
- 研究会・セミナーはいつ開催されているのですか?
- 研究会は、月2回の頻度で月・土曜日に開催し、セミナーは7月第3週の「海の日」前後に開催しています。
- 医療・心理関係者ではないのですが、スーパービジョンや教育分析を受けることはできますか?
- もちろん、対人援助職、つまり、福祉・教育関係者や弁護士、保護観察官、鍼灸・整体などのセラピスト、僧侶やシスター等の方々も対象とさせていただいております。
お問い合わせ
堀田クリニック
所在地 〒171-0031 東京都豊島区目白3-14-19 シャンツェ岩倉2F
電話番号 03-3565-7500