今日からはじめます | 目白駅から徒歩1分 精神科・心療内科・カウンセリング・精神療法専門  堀田クリニック

堀田クリニック

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当クリニックの特徴

今日からはじめます

皆さま、はじめまして。堀田信二です。
僕が医師になって四半世紀以上が過ぎました。

「死んだら、この意識はどこに行くのだろう」
小学生のある日ふと浮かんだこの考えが気になり、頭から離れず、何とも言えない体の中がもやもやする感じもあり、その日の晩はまったく眠れませんでした。

やがて中学受験をして都内の中高一貫の進学校に入ると、文学書や哲学書を読み漁るクラスメートがいました。彼は高校に上がる前に教員と衝突して退学しましたが、中学二年の教室で会話している時に、
「真実を求めるんだよ」
という彼の言葉に、何か胸に来るものがありました。

そして大学受験をしていた時期に、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の作中の
「ほんとうのさいわいはいったいなんだろう」
という主人公のジョバンニのセリフに、なぜか必ず涙がこみ上げるのが不思議でした。

また、浪人時代に通っていた塾の小論文の授業のレポートに
「友人と親密になるほどに孤独を感じる」
と書いた部分に、採点官が「大事な感覚だ」とコメントをくれた事が、とても嬉しかったのが印象に残っています。

研修医・脳外科医としてスタートして、救急対応や手術、身体管理に明け暮れる日々を過ごす中で、
「このままずっとこれを続けるのだろうか」
という、心の奥の行き詰まりが次第に大きくなり、精神科医に転向しました。
精神科医療の現場では、診察で患者さんの話を聴いていて涙がこみ上げてくる感覚がある一方で、診断ありき、薬物療法中心の雰囲気やシステマティックな枠組みに対して、次第に違和感を覚えるようになりました。常に居心地の悪さを感じながらも、その流れの中に飲まれて過ごしていました。

2009年の夏、受け持ち患者が続けて何人も自殺するという出来事が起き、今までに感じたものとは違う深さの苦しみが表に出てきたように感じました。当時、夏休みに訪れて眺めていた南国の青い空や海と、心の中の暗さの妙なコントラストを感じていました。

その年の終わりに、先輩医師に声をかけられて津川クリニックのパンフレットをもらいました。偶然にも、転向したての頃に他の先輩の勧めで、近藤章久(故人)という先生の本を読んだことがあり、あとがきで、近藤先生に教えを受けた津川先生の存在を知っていました。ホームページの診察室で座ってこちらを向いている写真を見て、
「この人に心の内を見抜かれるのは怖い」
と感じた事があったのを思い出しました。

翌年の春から、現在も続いている津川先生の教育分析を受け始め、この「治療」――僕が日々行っている精神分析の流れを汲む精神療法・カウンセリングに出会いました。
そして、目白の地で開業してこの治療に専念し、12年目になりました。

自分の内面の真実を追求する、そのために今ここ、生の人間としての自分をそのままに表現することは怖さをともなう、という感覚があります。教育分析を受け始めて1年ほど経過してから生じた、腹部の張りのような身体感覚です。
今では、この感覚があるからこそ、本心に触れていると分かります。日々の治療の場でも、この感覚がある事を感じながら、クライエントの話を聴いています。

これまで、ケースカンファランスや対外的なセミナーの場では、この治療についての発信をする機会はありましたが、もっと公の場でいつか表現したい、しよう、と思いつつ、なかなか表現できないまま長い時間が経ってしまいました。
今になってみると、無意識のうちに、公の場で内面の真実を生の言葉で表現することへの怖さがあったのだと分かります。

数年前、実際には来院歴のない人から、誤解を受けかねない内容の口コミを書き込まれた事がありました。昨年末、仕事上で知り合ったある人との雑談でその話題になった時に、開業以来10年以上もの間、自分の言葉で発信してこなかったという事実に改めて気づかされました。この気づきがあって、ようやく書き始める気になりました。

この治療についての発信は、学問的な装飾でもなくSNSでの演出でもなく、クリニックのホームページの場で、本心を表現する怖さ――お腹で感じるこの感覚とともに、より主観的に、リアルな、生の言葉で自分の中に湧いたものを書き記したいと思います。

そうしていくことで、幼い頃からの問いである、死んだらこの意識はどこに行くのか?人間の心の真実やほんとうのさいわいとは?について、その答えに近づいていく等身大の歩みを、読んでいただく皆さまに伝えていければと思っています。

2026年5月1日 記

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